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一部の高速道路の最高速度、時速120㎞へ(後編)|コラム(詳細) COLUMN

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一部の高速道路の最高速度、時速120㎞へ(後編)

一部の高速道路の最高速度、時速120㎞へ(後編)

警察庁より一定条件を満たす高速道路に限り、最高速度を現在の時速100㎞から120㎞引き上げられるようになるという発表の内容については前回お伝えいたしました。
今回は、スピードが上がった場合のリスクについて、少しお話したいと思います。

スピードが上がるということは、衝突の際には被害が大きくなる

「スピードが上がれば、被害が大きくなる」ということについて、少し物理のお話をしたいと思います。
衝撃力や遠心力は、いずれも車両の「速度の2乗」に比例して大きくなります。
計算式は、運動エネルギー(ジュール:J)=1/2×質量(㎏)×速度(m/s)の2乗です。
役員車として比較的選択されているレクサスLS500hエグゼクティブAWD(車両総重量 2,665㎏ レクサスのサイトより引用)で比較してみましょう。
この車両が、それぞれのスピードでの運動エネルギーは、
時速100㎞における運動エネルギーは1,028,164ジュール。
時速120㎞における運動エネルギーは1,480,556ジュール。
20㎞の速度が違うだけで、運動エネルギーは1.44倍になります。

これでは、わかりづらいですね。

時速100㎞の場合、ビルの何階から???

よく衝突エネルギーは「ビルの○○階から落下した時と同じくらい」と表現されることがあります。
こちらもあるサイトの計算式を参考に計算します。
計算式は、落下距離(高さ)=速度の2乗÷重力加速度の2倍です。
計算に際し、重力加速度:約9.81m/s²、時速100㎞=秒速27.78m、時速120㎞=秒速33.33mとします。
時速100㎞の場合、落下距離は39.33m。
時速120㎞の場合、落下距離は56.62m。
ビルの1階の床の高さと2階の床の高さの差を3mすると、
時速100㎞の場合はビル約13階の高さから、
時速120㎞の場合はビル約19階の高さから落ちた衝撃力と同等になります。
この数値を見て、どうお感じなられましたか?おそらく、原形を留めない位に車両は変形しているはずです。

安全に止まれる十分な車間距離を取ろう

事故を未然に防ぐ方法の1つは、十分な車間距離を保つことだと思います。
自動車がある速度から急ブレーキかけて、完全に停止するまでの距離を、停止距離といいます。
ブレーキが必要と認知した時点から、ブレーキが効き始める時点までの空走距離とブレーキが効き始めた時点から、停止するまでの制動距離の合計として求められます。
空走時間(人の反応時間)は、平均的には0.75秒程度といわれています。制動距離はタイヤ性能、路面状況よって異なります。
参考として、タイヤの状況は普通で、時速100㎞と時速120㎞、乾燥路面と濡れた路面でそれぞれの停止距離と停止までにかかった時間を調べてみると
1.停止距離
        時速100㎞  時速120㎞
乾燥路面    77.07m   105.98m
濡れた路面   99.57m   138.38m
2.停止までの時間
        時速100㎞  時速120㎞
乾燥路面    4.799秒   5.609秒
濡れた路面   6.419秒   7.553秒
というデータとなります。
あくまでも理論上の数値であって、実際の距離や時間はその時点の運転の仕方によって、もう少し伸びるのではないかと思います。
つまり、走行速度の数字と同等かそれ以上の停止距離が必要となります。そして、スピードが上がれば、その分停止距離も伸びてきます。

運転するのは、機械ではなく、ドライバー、人間です。
いくら安全装備が義務化されても、充実されても、結局ハンドルを握り、アクセルペダル、ブレーキペダルを踏むのは、ドライバーなのです。
株式会社ショーファーサービスは、役員車の運行管理を事業としています。
毎日、家族ではない他人の生命を乗せて運転する仕事です。
ドライバーが、ただ運転するだけではなく、『安全に、快適に目的地へお送りする』仕事です。
いわゆる高級車、出力の大きい自動車を運転しますから、自然とスピードも出ます。
スピードがでるということは、より一層安全に注意しなければならないという責任を負うこととイコールだと思います。

今回の最高速度変更により、誰もが便利に感じ、一人でも不幸せに感じないように、気を付けて運転していただきたいと思います。

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